秒針ダラ～ん。スパイダーマン。

さっきテレビを見ていたらある事件のことを思い出した。

それは、去年の春くらいの出来事。
引っ越ししたてで、時計を新しく買おうと色々探していた。
いろんなトコを探したけど
なかなかコレ！！と思ったのが見つからない。

運命の時計と出会うべくボクたちは東急ハ○ズへ向かった。
さっすが東急ハ○ズ。
どれにしようか迷うくらいたくさんの時計が置いてあった。

いろいろと手にとって見ていると
彼女の手とぶつかって突然手から時計がすべり落ちる…。

「しっしまったっ！！」

完全に時計が落ちていく姿がスローモーションになった…。
ボクはとっさに手をだす。

時計はボクの気持ちに関係なく
楽しそうに手のひらで踊る…。
あんなに時計が踊ったのは見たことがないってくらいに…。
手のひらで何回かバウンドしてボクは何とかキャッチした。
めちゃめちゃあせった。

あまりにもあせり過ぎて
時計を買う気持ちがなくなった。

そして、ゆっくりと元の場所に戻す…。

すると秒針が…

ダラ～ん。

え～～～

よくダンスで肘から９０度に曲げて
腕をブラブラさせるロボットダンスみたいに…

秒針がダラ～ん。

まだ時計はダンスを続けていたんだ…。
そのダラ～んさ加減はプロのダンサーに匹敵するくらい
ばっちし決まっていた。

ボクたちはお互いに罪をなすりあいながら
そそくさと東急ハ○ズを後にした…。

これは１０年くらい前に購入したスパイダーマン時計。
実際は向かうところ敵なしのスパイダーマンだが
湿気に弱く動いたり止まったりの気分屋さん…。
もはや正確に時を刻めない。

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